二輪免許を取得しに教習所へ通っている方、
「急制動」 という課題はもうやりましたかね?
やったことある方であれば一度はこう思うでしょう。
「怖い!」
「難しい!」
実際に骨折する教習生も出たりしますからね。
苦手意識を持っている方がとても多いこの 「急制動」 という課題、
卒業検定でも課題になっていますな。
憂鬱でしょう?
卒業検定落ちちゃった教習生もこの記事を見ていまるんですかね?
でも、ちゃんとこれから紹介する3つのポイント (コツ) をおさえれば大丈夫です。
大丈夫というか、簡単です。
まず、急制動のコツを知る前に、 「急制動とは何か」 を知って下さい。
間違った解釈としては、 【急制動 = 急ブレーキ】 ではありません。
やみくもに、とにかく短く停止すればいい、という話ではないんですな。
普通自動車 (四輪) の教習課程では、第二段階項目11に急ブレーキというのがありますよ。
普通自動車であれば、やみくもに、とにかく短く停止する為に、
右足にフルパワーをこめてブレーキペダルへ叩き付ければいいですよ?
技術なんていりませんよ。
しかし、普通二輪、大型二輪でそのフルパワーブレーキをやれば、
転倒のおそれ、それこそ骨折したり最悪死にますね。
バイクの教習では急ブレーキではなく急制動という項目になっているのは、
「指定された速度で、指定された距離内で、安全・安定して停止できるように」 と主旨が違うからです。
二輪車でのブレーキには技術が必要なんです。
逆に、急制動もできない技量でははっきり言ってダメです。
二輪に限らず乗り物で怖いのは、ちゃんと減速や停止ができない事ですからね。
事故の状況は違えど、ちゃんと減速と停止ができれば事故なんて起こるわけがないじゃないですか。
まぁ、前置きはこんなところで。
本題ですが、急制動を成功させるポイント (コツ) は3つだと言いました。
僕の勝手な推測ですが、みなさんが一番知りたいのは 「前後輪ブレーキの力加減」 じゃないですか?
あら、図星ですか。
今回お話する3つのポイントのうちの1つに含まれる事ですが、
前後輪ブレーキの力配分は後回しの話です。
そのブレーキをかけるより前に、事前の準備段階は出来ていますか?
という事でこの以下の順でポイントを3つお伝えしていきましょう。
① 指定速度作りは早めに。
② ブレーキをかけ始めるタイミング。
③ 前後輪ブレーキの力加減。
まず、 「① 指定速度作り」 については、
さんざん指導員に言われた事でしょう。
「早めに40km/h (小型30km/h) を作って!」 と。
そうは言っても一気に加速するのが怖いんですよねわかります。
しかしね、加速が遅いというのはブレーキをかけるタイミングの遅れにも繋がりますし、
何より車輪がロックする原因にもなり転倒リスクが発生します。
何故か?
ブレーキ開始地点のパイロン (コーン) にさしかかるまで40km/hへ加速していたら、
その時車体にかかる荷重は前?それとも後ろ?
答えは後ろです。
つまり、加速しながらすぐにブレーキをかけるという事は、
後輪より前輪の接地圧が弱い状態でブレーキをかける事になります。
急制動ではフロント、リアブレーキ両方をほぼ同時にかけるように、と指導があったと思います。
ほぼ同時とは言っても、急制動のためのメインとなるブレーキはどちらのブレーキですか?
そう、制動力の強い前輪ですよね?
じゃあ、前のタイヤが浮いている状態で、本来のフロントブレーキの制動力が得られますか?
これは無理です。
制動力が弱まる事で、より強い制動力を求めてレバーを握る強さが増します。
結果、舵を取っている前輪がロックし、コントロールを失い転倒の可能性があります。
なので、早めに速度を作って保つ、というのは、
前輪にもバランスよく荷重がかかった状態から制動を開始する、という事です。
まず、ブレーキの力加減うんぬんではありません。
速度作りという事前準備が整ったからこそ、
安全で安定した急制動ができるという話です。
速度を早めに作り、一定に保つ、これも技量です。
次に、 「② ブレーキをかけるタイミング」 についてですが、
これは①の準備がちゃんとできている事が前提です。
よく、 「パイロンに前輪がさしかかったらブレーキをかける」 なんて言われますが、
みなさんはこれを 「前後輪ブレーキをかける」 と解釈していると思います。
その意識ではフライングになりますよ。
「ちょっとブレーキが早いよ!」 なんて言われるでしょう?
意識を変えて下さい。
制動開始地点で最初にかけるブレーキとは、エンジンブレーキです。
つまり、制動開始地点 (パイロン) にさしかかった時に、
アクセルをゆるめる事でのエンジンブレーキを最初の制動としましょう。
それと 「前輪がさしかかったら」 というよりかは 「後輪が通り過ぎたら」 くらいの意識で良いです。
間に合いますから。
だって11m (湿潤時14m) もあるんですもの。
そもそも40km/hという早い速度で動いている時に、
ちょうど前輪がさしかかった時を選んでブレーキをかけられるなんて…。
どんだけ反応が良いんだっていう話です。
そんなのが出来る人ならかなりの熟練です。
急制動に悩む必要がまずありませんよ。
さて、いよいよみなさんが知りたがっている 「③ 前後輪ブレーキの力加減」 についてですな。
よく 「フロント7:リア3の割合で」 と指導がある事でしょうけど、
そんなのは力加減ではなく、配分の話じゃないですか。
配分ももちろん大事ですよ?
ただ、どれくらいの力を前後輪それぞれに配分させるかが問題なのです。
これは対面せず、文章だけで伝えるのもなかなか難しいので、
是非次回の教習の時に担当指導員にこうお願いしてみて下さい。
「急制動で握る前輪ブレーキの力で、僕と右手で握手して下さい。」 と。
右手をレバーに置き換えて握ってもらい、急制動で必要な力を直接伝えてもらうのです。
握っていく具合、力加減、言葉で説明を受けるより、
自分の手で体感した方が圧倒的に早く習得できます。
僕が教習の時、初めて急制動をやる時、急制動が苦手な教習生の場合は、
ほぼ毎回この手を使って教習していました。
前輪がロックせず、かつ指定された距離内で停止できる握り方、
これをバイクに乗る前に何回も。
「これくらい、これくらい、これくらい…。」 って。
「じゃあ今度は何回かその力で僕の手を握ってみて。」 って。
「逆にこの握り方はダメだよ。」 って。
このやりとりなら、短時間の間に反復して練習できます。
何度も急制動をやるより圧倒的に効率的。
女性の方でもグローブをつけた状態ならできそうですかね?
男性指導員と握手…。
握手というよりかは、急制動の練習です。
割り切れれば素敵です。
という感じで、3つのポイントを説明しましたがいかがでしょう?
本来ならばもっと他にも細かく気を付けるべき事があるんですよ?
姿勢だったり、視野の取り方だったり。
しかし、最低でもこの紹介した3つをおさえるだけで、
急制動という課題はクリアできてしまうかと思います。
「って言われても、やっぱり早めに速度を作るのがまず難しい…。」 と思っているそんなあなた、
そもそも急制動をまだやるべき技量ではありません。
まず外周で、次に交差点右左折後に、
短い距離であっても速やかに可能な限りの加速をする事をおすすめします。
それすら出来ないのであれば、急制動の時だけいきなり40km/hまで加速できないでしょう。
これは習慣です。
コース走行中どこであっても、しっかり加速をし、それを減速ができていれば、
本来急制動なんて自然とできるものですからね。
あ、前輪ブレーキの力加減の話はしましたが、後輪ブレーキの話はしてませんよね?
急制動に必要な後輪ブレーキの強さは、いつもかけている後輪ブレーキの踏力で問題ないです。
急制動だからといって、強さはそこまで意識しません。
普通にリアブレーキを踏めばいいです。
今、いつも、普通に、と言いましたが、
結局は普段のコース走行をないがしろに惰性で走っていてはその 「いつも、普通に」 がわかりません。
中にはリアブレーキをほとんど使わずに普段減速、停止をしている、という教習生もいるでしょう。
ダメですよ、そんな練習では。
そんなのは練習ではなく、ただバイクに乗っているだけです。
厳しい事を言いましたが、一時しのぎのコツも大事ですが、
普段の繰り返しの方がより大事です。
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個人でやっているので自動車学校ではないんですがね。
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ほんじゃあ、今日はこの辺でー。ノシ