教習生「今の急制動どうでした!?」僕「それ以前に君ねぇ…。」


みなさんこんにちは、現役教習指導員のゆきちよであります。( ゚Д゚)ノ

本日は一日バイクの教習を行っていたわけですけども、
台風21号も過ぎ去り大人しいバイク教習が出来て万々歳な今日。

お昼あたりに教習を担当した二輪教習生で、
本末転倒な教習生がおりましてね。

いやまったく…けしからんのですよ。( ゚Д゚)プンプン。





別に教習生本人の性格がどうとか、そういう話ではありませんけども。

第二段階の、もうすぐみきわめだというほぼほぼ終了間近の教習生なのですが…。

コース走行の練習中にですね、
二輪教習をやったことがある方ならご存知だと思うのですが。

「急制動」 という課題があるのは知っていますか?

突発的な事態に備えて、安全かつ、安定した急制動をしましょう!
という課題なのですがね。

やり方は40km/hの速度からブレーキ開始地点から制動を初めて、
11m (湿潤時14m) 以内に停止する、というものです。

最後の卒業検定での課題にもなっていますな。( ゚Д゚)
みなさんが苦手としている二輪課題の1つかと。

僕が務める教習所での急制動を練習する場所は、
とある大型交差点を右折後に40km/hまで加速して制動開始地点へ向かいます。

もちろん所内ですよ。

当該教習生がその交差点を右折をしようとしている時、
あきらかに対向車が迫ってきているんですよ。

二輪教習生から距離で言ったら目測でおよそ30mあるかないかくらいの、ね?

僕の中では 「あの対向車が通過したら…。」 と考えていたその瞬間、
二輪教習生が右折を開始してしまったのです。(; ゚Д゚)

対向車はびっくりして緊急停止ですよ!

マジかよあの二輪教習生!みたいな顔が、
対向車の助手席に乗っていた指導員の顔からもうかがえました。

結局無理なタイミングで右折をし始めた二輪教習生は何食わぬ顔で、
普通に急制動をやりにきます。

速度もバッチリ40km/h、ブレーキタイミングもバッチリ、
停止位置も11m以内で本来なら褒めるところ。

教習生 「先生!今の急制動は大丈夫そうですか!?」

「いや、あのね、××君ねぇ…。」

と。( ゚Д゚)

課題としての急制動なんか出来ても仕方ないのですよ。

こんなの試験のためと言っても過言ではありません。

実際に、突発的な事態に陥らないために平素の運転を気を付けていけば良いのですから。

たとえば、さきほど右折してはいけないタイミングでしてしまった右折。

対向車に気付いていたのか、と。

聞いてみましたよ。

教習生 「あ、気付きましたけど行っちゃいました…。」

そういう時に行ってしまうのではなく、緊急停止しなくてはならんのでは?

行かない方が良い時に行くから事故になる可能性が出るのです。

行かない方が良い時に行かなければ事故など起こりませんから。( ゚Д゚)

課題のための課題練習なんて意味がありません。

安全な運転をするための課題練習です。

必要な時に必要な行動が取れなければ無意味な練習でしかありません。

さきほどの右折で考えれば、気付いた瞬間緊急停止すべきでした。

急制動という課題がきちんとできていても、
手前の交差点できちんと停止できていれば褒められたものですが。( ゚Д゚)

本末転倒とはまさにこの事でしょう。




二輪の急制動に限りませんが、普通車であろうが大型車であろうが、
二種であろうが何かしら検定課題がありますよね?

普段の技能教習において課題の練習をすると思います。

ただ、課題のための課題練習をしていては意味がありませんよ。

S字のためにS字の練習をするわけでもありませんし、
坂道発進のために坂道発進の練習をするわけでもありません。

中型や大型の隘路 (あいろ) 課題にしてもあんな簡単な課題はありませんよ。

みなさんは隘路が難しい難しいと言っていますが、
あれは隘路が難しいのではなく普段の運転が出来ていないから隘路ができないのです。

隘路なんてただ直角に曲がるだけじゃないですか。( ゚Д゚)

すべての課題は、路上での自動車運転を安全かつ円滑に行うために練習するのです。

普段何気なく行う、外周走行、左折や右折を見直してみましょう。

ほんじゃあ、今日はこの辺でー。ノシ




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