本日の教習内容 「臆病ライダー」 2016.07.15

みなさんどうも、現役教習指導員のゆきちよでござんす。(゚Д゚)ノ

今日はカラッと晴れたいい天気でしたな。
一日ずっと二輪の教習だったので、とても素敵な天気。





かなりの飲料を飲みながらバイクに乗っていましたが、
汗かきすぎて、尿意がまったくありませんでした。(゚Д゚;)

そんな暑さ絶頂の、まさに午後3時くらいに彼女は来ました。

技能第一段階の3時限目。

この時間、うちの教習所では 「右左折と8の字走行」 をする時間。

預かった教習原簿の申し送り事項にはナイスな記載が。

 

小型二輪使用にて発進 ~ 停止のみ。

つまり、普通二輪では難しくてできなかった、と。

2時限使って小排気量の車両にしても、発進 ~ 停止すらまともにできなかった、と。

Σ(゚д゚lll)!

 

ぼく 「バイクは難しいですか?」

彼女 「怖くて、もう…。」

ぼく 「何が怖いんですか?」

彼女 「暴走しそうで…。」

 

なるほど、暴走するのが怖い、と。

うーん、確かに暴走したら怖いですよね。
バイクが暴走して転んだら、ライダーは痛いですもんね。

じゃあ、暴走しなきゃいいじゃない、と。

 

ぼく 「どういう時にバイクが暴走すると思う?」

彼女 「わからないから怖いんです…。」

 

怖い怖いと言って、発進ができなければ練習になりませんからね。

なんとか発進はしてもらいたいわけですよ。

 

ぼく 「まず、バイクが発進するときに暴走するとしたら、どういう操作をしたら暴走すると思う?」

彼女 「アクセルを回しすぎたら暴走します。だからなかなかアクセルを回せないんです。」

 

アクセルをね、ふんふん、なるほど。
まずマニュアル車の理解をしていないんだな、この人は。

 

ぼく 「アクセルってどういうものか知ってる?」

彼女 「スピードを出すものです。」

ぼく 「じゃあ、クラッチレバーを握った状態でアクセルを回したらスピードは出る?」

彼女 「いや、出ません。」

ぼく 「じゃあ、アクセルってなんなの?」

彼女 「えー、わかりません。」

 

ここの理解が重要ですよね。

発進するときにアクセルをフル回転させようがバイクは暴走しません。

アクセルを回しすぎている状態で、クラッチを一気に離せば暴走 (飛び出し) します。

アクセルはあくまでもエンジンを回転させる (力を作る) ためのもの。

いくら力を作ったってクラッチさえ握っていれば (力をタイヤに伝えなければ) 動きませんな。

 

ぼく 「じゃあ、半クラッチってわかる?」

彼女 「わかります。半分クラッチをつないだ状態です。」

ぼく 「半分クラッチをつないだ状態だとバイクにはどういう影響があるの?」

 

嫌がらせで言っているわけではないんですけどねもね。(゚Д゚)

理解のないまま、怖い怖いではこちらとしては無意味な恐怖でしかないですよね。
無意味な恐怖にとらわれて発進できなかったら練習になりません。

まず発進するために意味を理解せんと。

まぁ頭で理解しても、あくまでも車体を操るのは本人の技術ですが。

半クラッチというのは、教本に書いてある文言だと、
「クラッチが半分つながった状態、完全にはつながっていない状態」 となっていますが、
これは個人的には不十分な理解しか得られない言い方だと思います。

発進の手順に①スロットル (アクセル) を回す②半クラッチにする、とありますが、
じゃあ半クラッチってどれくらいの半クラッチ?っていう話です。

半クラッチにも幅があります。
つながり始めと、つながり終わりまでが半クラッチ。

半クラッチの役割は、アクセルで作った力のどれくらいタイヤに伝えるかを決めるものです。

まったく力を伝えないのがクラッチレバーを握った状態。
作った力を全部伝えるのがクラッチレバーを離した状態。

発進時に一気にクラッチレバーを離せば100パーセントの力が伝わって飛び出すような発進に。

逆に作った力を1 ~ 2割ずつ伝えれば滑らかな発進に。
そこで半クラッチを使うのです。

半クラッチは半クラッチでも、1割の力しか伝えない半クラッチもありますし、
9割の力を伝えてしまう半クラッチもあります。

クラッチレバーをただ半分離せばいいってものではありません。

これは車両によって半クラッチの位置が違います。
力の伝わり始める半クラッチを探さなければなりません。

怖いと言ってメーターなんぞを見ている場合ではないし、必要もないのです。
アクセルなんて回しすぎても問題ではない。

力を作りすぎたとしても、それを少量しか伝えなければいいのですから。

前を見て、車両のかすかな動き出しに敏感になる必要があります。(゚Д゚)

それをつかめなければ半クラッチの体感もあり得ないでしょう。

そんなこんなで結局、発進と停止の練習を繰り返しをしましたが、
外周には出ることができませんでした。

指導員間では下手で有名な教習生だったんですが、
本人にも自覚はあるようで。

ただ、理解はしてこい、と。
普段四輪の自動車には乗ってるんだから。

初めて免許を取りにきたわけではないのです。

あらかじめ自分で知ることができることは、自分で勉強はしておくべきでしょう。

技能最短時限数はそれらを知っていること前提で設定してあるような短さですし。

自分が乗りたくて来ている二輪の教習なので、
もう少し、家でできる努力というものもしてもらいたいものですな。(゚Д゚)

ほんじゃあ、今日はこの辺でー。ノシ




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