最高速度は「その速度まで出して走行しろ」という意味ではない。


みなさんこんにちは、現役教習指導員のゆきちよと申しまする。( ゚Д゚)ノ

自動車を路上で走行させるのであれば 「最高速度」 を気にしなければなりません。

この 「最高速度」 を守らなければ、いわゆる速度 (スピード) 違反に問われ、
オービスで記念撮影されたり、地の果てまで警察に追いかけられます。

しかし、 「絶対に指定された速度で走行し続けろ!」 という意味でもありません。





さて、今回この記事を書こうと思ったのには理由がありまして、
教習所へ 「最高速度」 についてのクレームが入る事がよくあるからです。

「お宅の教習所の車、スピード出し過ぎなんですけどっ!?」

というクレームではありません、当然。( ゚Д゚)
その逆です。

「ちょっと遅過ぎやせんかワレ?」

こういうクレームです。

この手のクレームをつけたくなる理由もわかりますし、
教習所がクレームをつけやすい対象である事もわかります。

教習車は常にその地域の道路で迷惑をかけながら運転練習をしているわけですから。

言い方はよくありませんが個人的にはクレームというより、文句、言い掛かりに近いと思うんですがね。

一般車両からしたら、教習車両はかなりうざったい存在だと思いますよ、ええ。

一般ドライバーが出したいと思っている速度より下回る速度で、
ずっと自分の目の前を走行しているわけですから。

先日、僕自身に直接入ったクレームがあります。

教習所に僕宛の文句の電話が来たわけではなく、
路上教習中の信号待ちで後続ドライバーが車から降りてきて直接文句を言いに来ました。

「40km/hの道路なのに、なんでさっき30km/hくらいで走ってたんだ!」

そして、さらにこう続きます。

「40km/hの道路なんだからちゃんと40km/h出して走れよ!」

ほう、なるほど。
ごもっともで。

「おじさんはもう激オコプンプン丸! ( ← 言ってない) 」

確かにさっきから車間距離をかなり詰めてあおってくるな、とは思ってましたけど、
まさかわざわざ車から降りてくるとは…。( ゚Д゚)

教習生も18歳の女の子でビクビクしてますがな。
大人気ないですわ、おじさん。

無視するわけにもいかないので、いちおう事情は説明しました。

・遮蔽物により左右見通しの悪い横断歩道があり、歩行者がいるかどうかわからない状況だった。
・もし、歩行者がいた場合には停止するのが道交法で定められている。
・その法令を理解した上で、教習生は不安を感じ走行速度を落とした。

「じゃあ、指導員がさっさと安全を確認してまたスピード上げさせたらいいだろ!」

「なんのために指導員が乗ってんだ!」

いや、別にそのために乗ってるわけではないんだが…。

なんでもこちらが指示した通りに運転させていたら運転練習になりません。
ただの操作練習になってしまいます。

すべてこちらが指示して操り人形にするほど楽な教習はありません。

さすがにイラッとしたので僕も反論。

・教習生が危険を予測した結果、不安に思って減速した。
・仮にあの場面で40km/h出したまま歩行者と事故になったら責任を取ってくれたましたか?
・というかもう信号が青なので、さすがに今のこの状況の方が周りに迷惑。

すでに後後続車にクラクション鳴らされてましたし。

おじ様もスゴスゴと自分の車に戻り、ようやく解放されたと思ったら、
右側はみ出し追い越し禁止のところで猛スピードで追い越された。

おじ様の文句を垂れた後の行動の方がいささか問題があります。

タイトルにもした通り、最高速度というのは 「その速度で走れ」 という意味ではりません。

「道路状況、交通状況により示された速度内で安全に走行しろ」 という意味です。

明らかに前方状況が安全であるのに遅く走るのはまた問題ですが。




というような感じなのですが、いかがだったでしょうか?

最高速度には規制速度と法定速度とがありますが、
示された速度を超えて運転してはいけないのは当然ですが。

遅過ぎもまた迷惑ですよね。( ゚Д゚)

教習車が速度オーバーなんて事はよほどないでしょうが、
遅いことはよくあるのです。

教習車が嫌われる原因第一ですよね、速度が遅いっていうの。

ただ、教習車の速度が遅いのにも理由はあるでしょうし、
認知、判断、操作は運転経験のあるドライバーに比べて経験の浅い教習生は遅いです。

邪魔なのは十分承知なので、もう少し温かい目で見てもらえると助かります。( ゚Д゚)

極力最高速度まで出せる時には出させます。

ただ、常にその速度いっぱいまで出し続けさせるのも無理です。

ほんじゃあ、今日はこの辺でー。ノシ




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